LHCでの錬金術：鉛が金に変化！

CERNの大型ハドロン衝突型加速器（LHC）のALICE実験チームは、ニアミス衝突で鉛原子核が微量の金原子核に変換されることを観測したと報告しました。この高エネルギー衝突で発生する強力な電磁場が、鉛原子核から陽子をはじき出し、金が生成されます。生成される金の量は極めて微量（29ピコグラム）ですが、これは長年の錬金術の夢を実現したと言えるでしょう。この研究は、電磁解離に関する知見を与え、LHCにおけるビーム損失の理解と予測に使われる理論モデルを改善し、最終的にLHCのパフォーマンス向上に貢献します。