深宇宙写真のカラーキャリブレーションができない理由

2025-07-23

深宇宙アストロフォトグラフィにおけるカラーキャリブレーションは大きな課題です。人間の目とカメラは色を異なって認識します。カメラセンサーの赤外線に対する感度と、異なる元素の放出スペクトルに対する様々な反応により、最終的な画像の色は人間の目に見えるものとは大きく異なってしまいます。例えば、水素原子のH-alpha放出線は人間の目では検出が難しいですが、カメラは非常に敏感に反応するため、星雲は人間の観測とは異なる色で表示されます。カラー補正を行っても、人間の目に見える色を完璧に再現することはできません。なぜなら、宇宙の照明環境は地球上とは全く異なるため、均一な光源や明るさが存在しないからです。最終的に、著者はカメラの元のカラーを維持し、平均的な渦巻銀河に基づいてホワイトバランスを設定することを推奨しています。