陽子内部における「幽霊的」な量子もつれ
2025-01-08

科学者たちは高エネルギー粒子衝突実験を用いて、個々の陽子内部における量子もつれ現象を初めて発見しました。この「幽霊的な遠隔作用」は、陽子という信じられないほど小さなスケールでも起こり、その内部構造に対する私たちの理解に挑戦するものです。研究チームは、2017年に開発された技術を用いて、衝突後に生成された粒子の「乱雑さ」を分析することでもつれを検出しました。その結果、クォークとグルーオンが最大限に絡み合っていることが示され、陽子内部の強い相互作用や原子核の構成に関する知見が得られました。この発見は、原子核環境が陽子内部の量子もつれにどのように影響するかといった、将来の核物理学研究に大きく影響を与える可能性があります。