TPDE-LLVM:LLVMバックエンドを10~20倍高速化

2025-09-03
TPDE-LLVM:LLVMバックエンドを10~20倍高速化

TPDEプロジェクトは、高速なLLVMバックエンドであるTPDE-LLVMをオープンソース化しました。SPEC CPU 2017ベンチマークにおいて、LLVM -O0バックエンドと比較して、コンパイル速度が10~20倍向上し、実行時性能は同等で、コードサイズは10~30%増加します。TPDE-LLVMは現在、x86-64およびAArch64アーキテクチャをサポートしており、関数内の定数式を削除したり、構造体/配列のサイズを制限するなど、LLVM-IRに対する最適化が施されています。今後の計画には、より多くのLLVM-IR機能のサポート、DWARFデバッグ情報のサポート、レジスタ割り当ての改善などが含まれます。

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開発

Clang強化モード提案:セキュリティを優先、互換性を考慮

2025-08-02
Clang強化モード提案:セキュリティを優先、互換性を考慮

Clangチームは、CとC++プログラムの安全性を高めるための「強化モード」を提案しています。このモードでは、様々なコンパイラフラグ、プリ定義マクロ、警告の有効化、誤検知の削減とセキュリティの優先順位付けのための診断動作の調整など、既存のセキュリティ機構を統合します。提案では、設定ファイル、独立したドライバ、直交するフラグなど、複数の実装方法が検討されており、最適なソリューションについてコミュニティからのフィードバックを求めています。このモードにより既存のコードが壊れる可能性がありますが、チームはセキュリティを優先する必要があると考えており、誤検知率を低く保つことを目指しています。

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