C++モジュール:破られた約束?

2025-09-01

この記事は、C++モジュールの進捗状況を悲観的に見ています。著者は、複数の既存のオープンソースコードベースで、C++モジュールが5倍(できれば10倍)のコンパイル時間短縮を示せない場合、廃止すべきだと主張しています。この記事は、コンパイラとビルドシステム間の緊密な統合が必要であることを主要な障害として挙げ、困難な開発過程を強調しています。著者は、マクロリークなどの比較的まれな問題に対処するのではなく、コンパイル速度の向上に焦点を当てるべきだと強調しています。また、実装の困難さを過小評価していたことを指摘し、標準化プロセスを振り返っています。最後に、著者は代替アプローチである`import std`を提案していますが、その改善の可能性は限られていると認めています。

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GitHub CEOのAI発言:捏造データか、それとも?

2025-08-09
GitHub CEOのAI発言:捏造データか、それとも?

GitHubのCEOが最近発表したブログ記事は、開発者がAIを受け入れるべきだと主張しており、そうでなければ職を失うと警告しています。しかし、この記事には論理的な欠陥と誇張されたデータが満載です。著者はソ連時代のデータ改ざんに例え、この研究のサンプルサイズが非常に小さく、代表性がなく、結論が信頼できないことを指摘しています。この"研究"は、AIが開発者の時間を節約するのではなく、野心を高めるという主張をしていますが、これはAIツールが一般的に宣伝する効率向上という主張に反しており、その信憑性と動機に疑問を投げかけています。

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開発

自作C++標準ライブラリ:シンプルさ vs 完全性

2025-06-02
自作C++標準ライブラリ:シンプルさ vs 完全性

著者は趣味で簡略化されたC++標準ライブラリを作成し、Hacker NewsとRedditで共有しました。この投稿は、ライブラリの完全性ではなく、命名と設計哲学に関する議論を引き起こしました。著者は意図的にライブラリの設計を簡素化し、すべての型が「良好に動作する」ことを要求することで、複雑な例外処理を回避しました。これにより、ライブラリの複雑さが大幅に軽減されますが、適用範囲も制限されます。投稿では、文字列の分割とイテレータの実装についても考察し、PythonとC++の差異を比較しています。最終的に、著者は文字列、正規表現、基本的なコンテナの機能を、驚くほど高速なコンパイル時間で完成させました。

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開発

C++標準ライブラリをゼロから再構築:Pystdプロジェクト

2025-03-25
C++標準ライブラリをゼロから再構築:Pystdプロジェクト

C++標準ライブラリ(STL)のひどいコンパイル時間と可読性の悪さにうんざりしたオープンソース開発者が、ゼロから代替品を構築することにしました。それがPystdです。Python標準ライブラリを参考に、ファイル処理、文字列操作、UTF-8検証、ハッシュマップ、ベクトル、ソートなどを段階的に実装しました。結果は?STL版と比較して遜色ない機能を持つアプリケーションを、1000行以下のコードで実現しました。Pystdはコンパイル速度と実行ファイルサイズが大幅に改善されています。独自のバージョン管理スキーム(例:pystd2025)により、完璧なABI安定性が確保され、将来のアップデートとメンテナンスが容易になります。

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