リチウム不足がアルツハイマー病の主要因である可能性を示唆する研究

2025-08-07
リチウム不足がアルツハイマー病の主要因である可能性を示唆する研究

新たな研究によると、アルツハイマー病患者は脳内のリチウムレベルが低いことが明らかになりました。アルツハイマー病様の症状を持つマウスへのリチウムの補充は、認知機能の低下を逆転させました。285人の死亡者の脳組織を分析した結果、アルツハイマー病患者の前頭前皮質のリチウム濃度は、認知障害のない人と比較して36%低いことが判明しました。興味深いことに、アルツハイマー病の脳内のアミロイドプラークは、プラークのない領域よりもリチウムレベルが大幅に高くなっていました。さらに、リチウム欠乏マウスを用いた研究では、記憶障害、脳炎症の増加、アミロイドプラークの除去の減少が示されました。しかし、低用量の特にリチウムオロテートによる治療は、これらのマウスの記憶力改善とプラーク蓄積の減少をもたらしました。有望な結果ですが、低用量のリチウムオロテートの安全性と有効性を確認するためには、臨床試験が必要です。

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